「金って、今下がってるよね?」
「また上がるのかしら?」
最近、買取店でお客様からこんな質問をされることがあります。
金相場のニュースを見ていると、気になりますよね。
特に、使わなくなった金のネックレスや指輪をお持ちの方なら、
「今売った方がいいの? それとも、もう少し待った方が得?」
と悩まれるのではないでしょうか。
今日は、そんな金相場について、現役買取店スタッフの立場からお話しします。
金相場は、査定員にも予測できない
まず、知っておいていただきたいことがあります。
それは、私たち査定員にも、これから金相場が上がるのか下がるのかは分からないということ。
もちろん、日々の相場は確認しています。
でも、相場を把握していることと、未来の価格を予測できることは別のお話。
金価格は世界情勢や為替、金利など、さまざまな要因によって変動します。
実は、1日の中でも価格が動くことがあるんです。
ですから、
「来月になったら、もっと高くなりますよ」
なんて、無責任なことは言えません。
1か月待って、喜ぶお客様。残念がるお客様。
これは、私が実際に買取店で経験していることです。
一度査定に来られたものの、その日は売却せず、お持ち帰りになったお客様。
約1か月後、再びご来店されることがあります。
そのとき、前回より金相場が上がっていれば、
「待っていてよかった!」と、とても喜ばれます。
ところが、反対のケースもあるんです。
前回より相場が下がってしまい、
「えっ、あのとき売っておけばよかった…」と残念そうにされる方もいらっしゃいます。
同じように1か月待ったのに、結果は正反対。
これが金相場の難しいところなんです。
相場が下がったとき、お客様の判断も分かれる
さらに興味深いのは、相場が下がったときのお客様の反応です。
「また上がるかもしれないから、今日はやめておきます」
そうおっしゃって、お持ち帰りになる方。
一方で、
「これ以上下がる前に、もう売っておきます」
と、その場で売却を決められる方もいらっしゃいます。
どちらが正解なのでしょうか。
実は、それは後になってみないと分かりません。
過去には、金相場が大きく下落した時代も
金相場は、長い目で見ると上昇してきた時期もありますが、ずっと右肩上がりだったわけではありません。
例えば1980年。
国際情勢の緊迫化やインフレへの不安などを背景に、金価格が急騰しました。
しかし、その後はアメリカの金融引き締めなども影響し、大きく下落。
長期にわたって価格が低迷した時期もありました。
ただし、現在と当時では経済環境が異なります。
過去に下落したからといって、今回も同じように下がるとは限りません。
反対に、これまで上昇してきたから、これからも上がり続けるという保証もないのです。
では、金はいつ売るのがいいの?
私がお客様にお伝えしたいのは、
「一番高い日を当てようとしなくてもいい」ということ。
例えば、金の買取価格が1gあたり300円変われば、10gでは3,000円の差になります。
もちろん、少しでも高く売りたいですよね。
でも、未来の相場ばかりを気にしていると、いつまでも決断できなくなることも。
そんなときは、
- 今の査定額に納得できるか
- もう少し相場の動きを見守りたいか
- そのお品物を今後使う予定があるか
- 急いで売る必要があるか
こうしたことも含めて考えていただきたいのです。
また、複数のお品物があるなら、一部だけ売却するという方法もあります。
売るタイミングを決めるのは、お客様自身
金相場が下がっていると、「今のうちに売らなきゃ!」と焦る方もいらっしゃいます。
反対に、「また上がるまで絶対に売らない!」と決めている方も。
どちらのお気持ちも、よく分かります。
でも、金相場の未来は誰にも断言できません。
査定を受けたからといって、必ず売る必要はありません。
一度持ち帰って、ゆっくり考えてもいいんです。
ただし、次に来店されたときも同じ査定額になるとは限りません。
それだけは、知っておいてくださいね。
「あのとき売ってよかった」
そう思えるお取引になることが、私たち査定員にとっても嬉しいことなのです。

コメント