「今日売った方がいいですよ」
買取店で査定員からこんなことを言われたら、
「今日売らせるための営業トークでしょ?」と思いませんか?
私も買取店で働く前なら、きっとそう思っていたと思います。
でも、実際に査定する側になった今だからこそ言えることがあります。
「今日が売り時」は、単なる営業トークとは限らない
特に金やプラチナなどの貴金属の場合、
「今日売った方がいいですよ」には、きちんと理由があることがあります。
なぜなら、
貴金属の相場は毎日変動しているから。
場合によっては、1日の中でも価格が動くことがあります。
たった「1グラム300円」の差でも…
たとえば、1グラムあたりの価格が300円変わったとします。
10グラムなら、
300円 × 10グラム = 3,000円
50グラムなら、15,000円
100グラムなら、30,000円
同じ品物でも、
「いつ売るか」で査定額が変わる可能性がある
ということです。
実際にあった「1週間後」の話
以前、貴金属を査定に持って来られたお客様がいらっしゃいました。
査定額をお伝えすると、
「一度、家族と相談してきます」とのことで、その日は持ち帰られました。
もちろん、それ自体はまったく問題ありません。
そして約1週間後…
ご家族と相談されたのでしょう。
今度は開口一番「売ります!」とお品物を持って来られました。
ところが……
前回より査定額が大幅に下がっていたんです(汗)
お客様からすれば、
「え?前は○万円だったのに……」と思いますよね。
でも、お店が意図的に査定額を下げたわけではありません。
その1週間の間に、貴金属の相場が動いていたのです。
「前回と同じ金額」は保証されない
一度査定してもらった金額が、
翌日も、1週間後も、1か月後も同じとは限りません。
特に貴金属の場合は、その日の相場によって査定額が変わることがあります。
査定員だからこそ「今日が売り時」と言うこともある
私たち査定員は、日々の貴金属相場を確認しています。
だからこそ、
「今は相場が高い」
「最近かなり上がっている」
「この価格なら売却を検討してもいいのでは」
と感じるタイミングがあります。
そのため、
「今日が売り時だと思います!」
とお客様にお伝えすることがあります。
これは必ずしも、
「今日、何としてでも売ってもらいたい」という意味ではありません。
未来の相場がどうなるかを正確に予測することは誰にもできません。
今日より明日の方が上がるかもしれませんし、反対に大きく下がる可能性もあります。
だから、
「今日売れば絶対に得です」とは私たちも言えないのです。
「どうせ営業トーク」と決めつける前に聞いてほしいこと
もちろん、買取店も商売です。
売却を後押しするために、「今日売った方がいいですよ」
という言葉が使われるケースがまったくない、とは言いません。
ですから、その場ですぐに売る必要は必ずしもないです。
納得できなければ、
一度持ち帰る。
他店でも査定してもらう。
それも大切な選択です。
ただし、一つ知っておいてほしいことがあります。
貴金属の相場は待ってくれません!!
今日提示された査定額が、
1週間後も同じとは限らない。
これは覚えておいていただきたいポイントです。
ですから査定員から、
「今、相場が高いですよ」「今日が売り時だと思います」
と言われたときは、
「どうせ営業トークでしょ」と決めつけるのではなく、
「今日の相場はいくらですか?」
「昨日や1週間前と比べてどうですか?」
と聞いてみてください。
その説明を聞いてから、売るかどうかを判断してもいいと思います。
現役スタッフとして思うこと
買取店で働いている私が大切だと思うのは、
「売らされた」ではなく、
「自分で納得して売った」と思えること。
査定額に納得できなければ、売らなくてもいい。
他店と比較してもいい。
家族と相談してもいいです。
ただ、「少し考えてから売ろう」と思っている間にも、相場は動いています。
だからこそ、
高く売るために大切なのは、
「どこで売るか」だけではありません。
「どこで売るか」と同じくらい、「いつ売るか」も大切なのです。
これが、毎日貴金属の査定に関わっている私がお伝えしたいことです。

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